審美・咬号治療

審美・咬号治療

近年、いわゆる顎関節症やかみ合わせが関係しているであろう問題が非常に多く報告されています。
そこには不定愁訴と言われる原因不明の痛みや違和感がつきまとい、豊かな生活をも脅かしています。
このような不定愁訴を持った患者さんに対し歯科医師の多くは「噛み合わせが原因だ!」といい歯を削ることを平然と行います。しかし、このような治療ですべての患者さんがこの問題を解決することができていないのが現実なのです。
このページをご覧のあなたもその一人かもしれません。
当院では、世界標準の顎関節症治療の原則に基づき、あなたの苦痛や不安なを解消しています。
まずは気になる症状が改善することを目的に治療を開始致します。
はじめから“削ること”はしません。

削ったり、かぶせたり、マウスピースを入れたりしなくてもかみ合わせが関与する顎関節症や不定愁訴は消し去ることができるのです。

どうして歯や顎関節に問題が起きるのか?

歯が欠ける、セラミックが欠ける、または噛み合わせで歯周病が悪化するといったことでお悩みの方が非常に多いのです。

あなたの上下の歯は普段(食事の時以外)触れ合っていますか?
触れ合っているならばそれは1日にどのくらいの時間でしょうか?
(寝ている時間も含めて)

Grafによると正常な人の1日24時間の間の上下の歯の触れ合う時間は
なんと 17.5分 だというのです。

顎関節症を含む噛み合わせ関連の問題をおこしている方のほとんどが非常に長い時間歯を触れ合わせてしまう悪い癖がついていることがわかりました。

これはよく歯科医がいう“噛みしめ”や“くいしばり”とは違います。
この癖は数時間単位、長い方は「歯は普通は噛み合っていないといけないんじゃないんですか?」と24時間ほとんど触れ合っていると仰る方も多いのです。
“噛みしめ”や“くいしばり”というとあなたの最大の噛む力の80%くらいで噛んでいる状態ですが、これを続けることはせいぜい10分くらいではないでしょうか?
TCHではごく弱い力で歯が接触し続けるのが特徴で、持続することで歯や歯茎や顎関節を痛めるのです。
子供の頃、普段」口を開けていると「だらしないからきちんと口を閉じていなさい!」と言われたことがないでしょうか?
こんなことをきっかけに“口を閉じる”=“歯を噛み合わせる”と信じ込み、それが悪い癖となっている場合もあるのです。
他にも、精神的なストレスや歯科治療、けがや事故、病気などをきっかけにこのような悪い癖が起きてしまう場合もあるのです。

このような“上下の歯の異常な持続的接触癖”のことを
TCH(Tooth Contacting Habit)といいます。

この概念は東京医科歯科大学顎関節治療部准教授の木野孔司先生と鶴見大学歯学部の渡辺教授が考案されたもので現在、東京医科歯科大学では年間2500名の患者さんが来院され大きな効果をあげています。

当院の噛み合わせ関連疾患の治療は、このTCHの考え方に基づいた生活習慣、症状、顎機能、筋肉などの総合的な検査に基づき、症状の改善を第一に治療を行います。(ステージ1)

症状の改善がみられれば、TCHが起きた原因を解明し、その原因が“歯”にあるならば原因を取り除く治療を致します。このステージでは、顎関節、筋肉、歯の接触状態、顎位などを総合的に調べる咬合診査の結果に基づきます。(ステージ2)

このステージでは、再発防止が治療の目的で、歯科治療でなければ改善できない噛み合わせ関連疾患の原因因子を最小限に減らします。

このような考え方をベースとした噛み合わせ関連疾患に対する治療は時間こそかかりますが効果は早く、経済的な負担も少ないのです。

2012年2月テレビでTCHについて報道されたことをきっかけに、東京医科歯科大学顎関節治療部には全国から1日に70~80名の患者さんがお出でになります。

当院は東京医科歯科大学顎関節治療部西山暁准教授が顧問を務める「TCH研究会」のメンバーとして常に新しい噛み合わせ関連疾患をより簡単に解決するための情報交換と基礎研究のためのデータ集積を行っています。